来る2016年7月31日(日)に鮨匠sakuraにて恒例の吟酒会を行います。
今回は岡山の蔵元で女性杜氏がつくる岡山辻本店さんの日本酒を飲む会です。
米にこだわり酒造りに適した米を選び、磨き、酒を醸しだされた岡山の銘酒を
お楽しみいただければと思います。
コース料理と飲み放題の特別コースで15,000円でご提供致します。
ぜひ、ご予約下さい。
※定員になり次第締め切りとなりますのでご了承ください。
【蔵元紹介】
文化元年(1804年)、現在地に酒造業を創業。当時は三浦藩御用達の献上酒として「御膳酒」の銘(現在の銘柄の由来)を受け、一般には「萬悦」の銘柄で親しまれていた。又、当蔵元は古来「うまさけの国」と言われたこの「美作(みまさか)」の地(岡山県北の旧国名)で、寒冷な気候、良質の酒米と水という、酒造りの好条件に恵まれた環境にある。このことは、当蔵の基本方針にも表れている。長い歴史の中、地元の米、地元の水、そして地元の技で醸すことこそ、造り酒屋の原点と考え、綿々と酒造りに励んでいる。
酒質の特徴としては、県南の瀬戸内の酒が甘口であるのに対して、すっきりとした辛口が持ち味である。それは、冬の寒さの厳しいこの地の人々が求めた味でもある。また、早くから(昭和45年頃)純米酒の製造にも積極的に取り組み、現在では製造数量の7割を占める。また、当蔵で40余年の熟練者であった前杜氏の原田 巧の後を引き継ぎ、平成19年より岡山県初の女性杜氏 辻麻衣子が酒造りを行っている。蔵人も若返り、杜氏を盛り立てている。
当蔵元の辻家では、明治から昭和にかけての当主が、文化的な活動にも積極性であり、自ら書画を嗜むことから、文人墨客の訪れることが多く、与謝野鉄幹、晶子夫妻の逗留をはじめ尾上紫舟、碧梧桐等が画帳、色紙に筆跡を残している。また、旨酒をこよなく愛した明治の文豪、谷崎潤一郎は当地で「細雪」を執筆していたことは、意外に知られていない。彼の逗留していた町屋も現存している。歴史学者である奈良本辰也を始め、池田弥三郎等。その他渥美清、永 六輔等、多くの客人が訪れてる。酒を通したさまざまな文化とのふれあい。こうした御前酒の歴史は、上質の酒造りの伝承と本物へのこだわりであり、次代の酒文化の担い手としての心意気を示すものに他ならない。
【こだわり】
備中杜氏 辻麻衣子は前杜氏の味「コクがあって、なおかつキレのよい酒」を引き継ぎながらも、さらに「なめらかさ」を求めて若い蔵人と共に日々研究に努めております。
酒の原材料は「米・米麹・水」。御前酒蔵元では、地元の米にこだわり、岡山県産の雄町、山田錦といった酒造りに適した米を選び、磨き、酒を醸しています。仕込み水は、蔵の横を滔々と流れる一級河川「旭川」の伏流水を地下から汲み上げ、使用しています。
1804年創業当時のままの酒蔵は、一部機械化されておりますが、まだまだ人の手に頼る部分が多いです。毎年11月から翌年4月の寒仕込み期間中は、蔵人たちが集い、昼夜問わず酒造りに汗を流しています。
右の写真は大吟醸の麹。うっすらと生えてきた麹の菌糸がご覧いただけるでしょうか。菌糸が米の中まではぜ込んでいるか、ルーペで入念にチェックしています。